先に、少数派のほうから紹介します。
リカイドのダーク・本音編にある2択「都市伝説は?」で、「くだらないと思う」を選んだのは20%。41,209人が答えているので、8,000人ほどがそちら側に立った計算です。残りの80%が「ワクワクする」でした。ダーク・本音編100問を票の偏りが大きい順に並べると9位、全1,000問でも110位に入ります。
ここで一つ、読み違えやすい点があります。この質問は、都市伝説を信じるかどうかを聞いていません。ワクワクするかどうかを聞いています。だから20%は「信じない人たち」ではなく、「信じる信じない以前に、その手の話で気分が上がらない人たち」です。


幽霊は71%が信じて、心霊スポットには30%しか行きません
同じダーク・本音編を並べると、この集団の輪郭がわりとはっきり出ます。「幽霊は?」は約46,100人が答えて、71%が「いると思う」。ところが「心霊スポットは?」になると、約47,800人のうち「行ってみたい」は30%まで落ち、70%が「近寄りたくない」でした。「ホラー映画は?」でも、約43,800人の40%しか「大好物」を選んでいません。
いる、とは思う。でも、行かない。この41ポイントの落差が、80%の性格をよく説明していると思います。「怖いもの見たさは?」では約44,800人の74%が「ある」と答えていますが、その見たさは、あくまで安全な位置から向けられているようです。
都市伝説は、その条件にきれいに当てはまります。話として流通するので、聞くために現地へ行く必要がない。夜道を歩かなくていいし、翌日に持ち越す実害もない。不思議さの取り分だけを受け取れる形式になっています。



陰謀論になると、20ポイント落ちます
もう一つ、並べておきたい数字があります。「陰謀論っぽい話は?」です。約30,900人が答えて、「つい聞いちゃう」が60%、「時間のむだ」が40%でした。
どちらも本当かどうかわからない話なのに、都市伝説の80%とは20ポイント差がついています。境目がどこにあるのかを断定はできませんが、候補はいくつか思いつきます。都市伝説には具体的な誰かを名指しで責める構造が薄いこと。信じたかどうかを表明しなくても楽しめること。そして、聞いたあとで自分の生活が何も変わらないこと。
裏返せば、陰謀論には「これを聞いたあなたはどうするのか」がついて回ります。距離を置いたまま楽しみたい人にとって、その一歩の重さは無視できないのかもしれません。


この80%は、たぶん夜の数字です
リカイドの回答には、遊ばれた時間帯という条件もついています。ダーク・本音編は、名前からしても中身からしても、昼休みより夜中に開かれやすい編です。実際「夜更かしは?」には約39,100人が答えて90%が「しがち」、「深夜のテンションは?」では約48,100人の72%が「おかしくなる」、「深夜の考えごとは?」も約43,000人の73%が「病みがち」でした。
夜中に画面を見ながら、都市伝説に「くだらない」と丸をつけるのは、けっこう気合いが要ります。しかもこの回答は友達に当ててもらう前提で選ばれるので、ノリの悪い側はなおさら置きにくい。80%には、その分の上乗せが混ざっている可能性があります。
もっとも、不思議な話を好む傾向自体はほかの編でも一貫しています。「心理テストは?」は約33,700人が答えて77%が「好き」、「占いは?」では約44,000人の60%が「信じるほう」、「おみくじで凶が出たら?」でも約35,200人の78%が「それも運命」でした。当たるかどうかより、そういう話がある世界のほうが面白い。その態度で通っているように見えます。
信じているかどうかを正面からたずねると、たいていの人は言葉を選びます。でも「あの手の話、好きそうかどうか」なら答えやすい。相手が80%側なのか20%側なのかは、真夜中の雑談より、クイズにしたほうが早く出るかもしれません。