髪をいつ洗うか。これを誰かと相談して決めた記憶がある人は、たぶんほとんどいません。家の風呂の順番、部活の時間、親の言いつけ。そのあたりの事情でいつのまにか固まって、以後おそらく一度も見直していない習慣です。それでも27,140人に聞くと、答えは驚くほどそろいました。夜が87%、朝が13%です。
リカイドの日常・習慣編にあるこの2択は、100問を票の偏りが大きい順に並べると7位。全1,000問の中でも31位に入り、上位3%の「決着がついた質問」です。


13%と15%が、ほぼ重なっています
性格・価値観編に「朝型 vs 夜型」という2択があります。約37,900人が答えて、朝型が15%、夜型が85%でした。髪を朝に洗う13%と、数ポイントしか違いません。
編が違えば答えている人の顔ぶれも違うので、「同じ人が両方に丸をつけた」と言い切ることはできません。ただ、日常・習慣編の周りの数字を並べると、偶然にしてはよくできた並びに見えてきます。「朝は?」は約38,500人が答えて73%が「とにかく弱い」。「朝の支度は?」では約35,600人のうち67%が「ギリギリまで寝てバタバタ」でした。「朝の歯みがきは?」でも約23,700人の69%が朝ごはんの後、つまり支度の後半に回しています。
朝に髪を洗うには、乾かす時間まで含めて20分ほどの余白が要ります。その余白が、そもそも大多数の朝には存在しない。87%という数字は、好みの話である前に時間割の話なのかもしれません。
夜のお風呂は、洗う場所であると同時に区切りです
夜側の理由も、髪だけを見ていると足りません。同じ日常・習慣編の「寝る前は?」は約35,200人が答えて、90%が「ついスマホを見ちゃう」。朝はギリギリまで寝ているのに、夜には自分の意思で時間を消費できています。朝の20分は捻出できず、夜の20分は余っている、という非対称がここにあります。
さらに「お風呂で洗うのは?」を見ると、約35,500人の93%が「頭から」でした。これは日常・習慣編で最も片側に寄った質問のひとつです。順番が固定されているということは、入浴が一連の手順として身体に入っているということでもあります。「お風呂で歌う?」で約35,400人の75%が「歌っちゃう」を選んでいるのも、そこがただの洗浄作業ではないことを示しています。
夜の風呂は、汚れを落とす場所であると同時に、一日を切る儀式の場所になっている。だとすれば、髪を洗う工程だけを朝に切り出すのは、手順そのものを壊すことになります。



朝に洗う13%の内訳は、たぶん一色ではありません
13%は人数にすると3,000人を超えます。事情はいくつも考えられます。
寝癖が強く出るタイプで、朝に濡らさないと収まらない人。寝ているあいだに汗をかきやすい人。夜は疲れて寝落ちしてしまい、結果的に朝へずれ込む人。早朝の練習や出勤があって、そもそも生活が朝側に寄っている人。髪が短くて乾かす時間がほとんどかからない人も、朝に選びやすいはずです。夜と朝で二回洗う人が、どちらに丸をつけたのかも分かりません。
ひとつ添えておくと、学校編の「髪型のチェックは?」は約1,400人が答えて、73%が「毎朝しっかり」でした。洗うのは夜、整えるのは朝。多くの人にとって、この二つはそもそも別の工程として分かれているようです。朝に鏡の前に立つ時間はある。ただ、そこにシャンプーは入っていない。
洗う時間の話は、一緒に暮らしている相手でも意外と知りません。相手がどちら側かを当てられるかどうかは、生活の重なり方をそのまま映します。聞くほどでもないけれど知らない、くらいの距離のことこそ、クイズにすると急に面白くなります。