「飽きっぽい人が多い」と書きかけて、手が止まりました。
リカイドのゲーム編にある2択「合わないゲームは?」は、2,796人が答えて「最後までやる」が14%、「すぱっとやめる」が86%でした。ゲーム編100問を票の偏りが大きい順に並べると5位、全1,000問で見ても46位です。9割近くが見切りをつける側に立っている、かなりはっきりした結果です。
ただ、同じゲーム編の隣の質問を開いた瞬間に、その書きかけの一文は使えなくなりました。


やめる86%と、やめられない84%が同居しています
「あと1回」は? という質問があります。約2,700人が答えて、「守れる」が16%、「だいたい延長」が84%。「プレイ時間は?」でも約2,700人のうち88%が「どっぷり長く」を選んでいます。「連敗したら?」は約2,900人が答えて56%が「勝つまでやる」、「やられた直後は?」では約2,600人の77%が「即リベンジ」でした。
粘らない集団ではありません。それどころか、区切りをつけるのが下手なほうに寄っています。
つまり86%が手放しているのは、時間そのものではなく合わないと判断した一本です。夜中に「あと1回」を五回くり返す体力は残したまま、その体力を注ぐ先だけを選び直している。飽きっぽさというより、選り好みの厳しさに近い数字だと読めます。


14%が最後まで進める理由は、ひとつではないはずです
少数派の14%は、人数にすると400人弱です。
理由を一つに決めつけるのは難しそうです。買った金額が頭から離れない人。合わないと感じたのは序盤だけで、後半で化けた経験がある人。途中でやめること自体が自分の中で負けに近い人。実績やトロフィーを埋める習慣がある人(「実績・トロフィーは?」では約2,500人のうち45%が「コンプ狙い」でした)。友達との話題に乗り遅れたくない人もいるでしょう。
すでに払ったコストが惜しくて引き返せなくなる感覚には、埋没費用(サンクコスト)という一般的な呼び名があります。ただ、それを14%全員に当てはめるのは乱暴です。最後まで進めた結果として「やめなくてよかった」と思えた経験が一度でもあると、次からの判断は当然変わります。損切りが下手なのではなく、粘って報われた記憶があるだけかもしれません。


この86%は、遊ぶ本数が多い人の数字かもしれません
リカイドのデータには、いつも一つ条件がついて回ります。答えているのは、その編で遊ぼうと思った人たちだということです。ゲーム編を選んで最後まで答える層は、そもそもゲームに触れている時間が長いと考えるほうが自然でしょう。
そう思って見ると、この結果には別の説明も立ちます。「積みゲーは?」に答えた約1,900人のうち、60%が「積んである」。次に遊びたいものが控えている人にとって、合わない一本に週末を預ける理由はほとんどありません。「攻略サイトは?」で約2,800人の75%が「まず自力」を選んでいるように、遊び方に自分の型を持っている人も多い。型がある人ほど、合う合わないの判断は早く出ます。
そしてもう一つ。この回答は、友達に当ててもらう前提で選ばれます。「すぱっとやめる」は言い切りとして気持ちがよく、答えとして置きやすい側でもある。86%という数字には、その分の上乗せが混ざっている可能性があります。
合わないゲームをどこでやめたかは、あまり人と話さない話題です。同じソフトを買った友達が、自分と同じあたりで止まったのか、それとも最後まで行ったのか。聞いてみると、その人の粘り方の癖がだいたい見えてきます。