


リカイドのゲーム編にある2択「ガチャ回すなら?」は、2,792人が答えて「10連でドン」が82%、「単発ちまちま」が18%でした。ゲーム編100問を票の偏りが大きい順に並べると9位、全1,000問の中でも81位に入ります。8割を超えた時点で、これはもう好みというより慣習に近い数字です。
「10連でドン」は、豪快さの話ではないかもしれません
多くのソーシャルゲームで、10連にはまとめ引きならではの条件がついています。単発を10回引くより少し安くなる、10回のうち1枠だけ上位レアリティが確定する、期間中は10連だけ割引になる。仕様はゲームごとにばらばらですが、「まとめたほうが得になりやすい」という設計そのものは広く使われています。
だとすると、この82%を「勢いで大きいボタンを押す人が8割」と読むのは早いのかもしれません。得なほうを選んだだけ、という読み方も同じくらい成り立ちます。選択肢の文字が「10連でドン」という威勢のいい書かれ方をしているせいで豪快な集団に見えますが、やっていることは、10個入りのほうが1個あたり安いから箱で買う、にかなり近いことになります。


引き際になると、きれいに半分へ割れます
ゲーム編には、ガチャの話がもう一問あります。「ガチャの引き際は?」です。こちらは約2,400人が答えて「出るまで回す」が52%、「予算で止める」が48%。回し方では8割超が同じ側に立った人たちが、止め方の話になったとたん、百人に満たない差しか作れなくなりました。
この落差は、たぶん質問の性質が違うところから来ています。10連か単発かは、引く前に決められる話です。ボタンが2つ並んでいて、どちらが得かもその場で判断できます。いっぽう引き際は、引き始めてから決める話です。すでに何回か外れていて、注ぎ込んだぶんが頭に残っていて、次で出るかもしれないという気持ちもある。使ってしまったものを取り返したくなる感覚は、ガチャに限らず出てくる話としてよく知られています。
そして、その場面で人がどう動くかは、性格というより、そのときの残高や翌日の予定や機嫌に左右されます。だから半々になる。事前に決められる質問は揃い、その場で決める質問は割れる。ゲーム編のガチャ2問は、その並びをかなりきれいに見せてくれます。
単発ちまちまの18%が守っているもの
少数派側にも、ちゃんと理由が置けます。ここは決めつけずに、可能性を並べておきます。
ひとつは演出です。10連の結果はまとめて流れていくので、1枚ずつの手ごたえは薄くなります。単発なら、引くたびに画面の色が変わるかどうかを見られる。ガチャを結果ではなく行為として楽しんでいる人にとって、まとめ引きは早送りに見えるかもしれません。ふたつめは在庫の問題で、無料でもらえる石が10連ぶんに届かない時期はそもそも選択肢がありません。三つめは、自分へのブレーキとして単発を使っている場合です。1回ずつなら「出たからやめる」も「出ないからやめる」も、その都度に選べます。まとめて引くと、次の判断は10回ぶん先まで来ません。
いずれにしても、2,792人の18%なので、500人ほどがそちら側に立っています。少数派ではありますが、10連が「押されがちなボタン」であるだけに、押さない人が何を考えているかのほうがむしろ読みごたえがあります。
この2,800人は「ゲームの話で当ててほしい人」です
最後にデータの出どころを疑っておきます。ゲーム編の問題は、リカイド本編の30問には一度も出てきません。トップから普通に遊んでいるだけでは当たらず、ゲーム版という特化ページをわざわざ選んだ人だけが答えています。食事編が1問あたり3万人台なのに、この問題が2,800人ほどなのはそのためです。
さらにリカイドの回答は、友達に当ててもらう前提で書かれます。遊び・スポーツ編にある「スマホゲームは?」は約31,000人が答えて「課金しちゃう」47%、「無課金を貫く」53%と、本編の広い層では課金そのものが半々でした。ゲーム編に来る時点で、回すかどうかはもう前提になっているわけです。その中で「10連でドン」は、自分がどんなプレイヤーかを一言で説明できる、都合のいい札でもあります。
課金の額は聞きにくいのに、回し方なら笑いながら聞ける。2択にすると、そのあたりの話が急にしやすくなります。