86%、80%、79%。この三つの数字は、並べるとどうも噛み合いません。
ひとつめが今回の主役です。リカイドのゲーム編にある2択「使うキャラは?」に2,707人が答えて、「強キャラ一択」が14%、「好きなキャラ」が86%。ゲーム編の100問を偏りの大きい順に並べると5番目に入る、かなり寄った一問です。残りの二つはあとで出てきます。


勝ちに興味がないわけでは、まったくない
さっきの残り二つがこれです。「友達との対戦は?」で「全力で倒す」が80%、「ちょい接待」は20%(約2,300人)。そして「戦績・勝率は?」で「つい見ちゃう」が79%(約2,400人)。
友達相手でも手加減せず、勝率の数字もちゃんと見にいく。「連敗したら?」でも「勝つまでやる」が56%で、「今日はやめる」の44%をわずかに上回っています(約2,600人)。負けてもいい人たちの数字ではありません。 それなのに、勝率に最も直結するはずのキャラ選択だけが、86%対14%で好みの側に振り切れている。
性能を手放しているのは、キャラだけです
同じゲーム編で、性能を問う質問はほかにもあります。「装備選びは?」は「性能がすべて」が58%で「見た目重視」が42%(約2,300人)。「武器を選ぶなら?」も、パワーの大剣38%に対して素早い短剣が62%と、扱いやすさのほうへ寄りました。装備の話になると、判断はきちんと性能側に戻ってきます。
違いは、着せ替えられるかどうかにありそうです。装備は途中で外せますが、キャラは試合が終わるまで自分そのものです。名前があり、声があり、勝ったときのポーズがある。
もうひとつ、それらしい傍証があります。「主人公の名前は?」で「デフォのまま」を選んだのは2割ほどで、8割近くが「自分でつける」でした(約2,400人)。用意された箱に自分を入れるのではなく、自分の側に寄せてから遊ぶ——この傾向がゲーム編には一貫して出ています。強いから使う、ではなく、自分の分身として耐えられるかどうか。勝率よりそっちが先に来る、と読むほうが素直に見えます。



「強キャラ一択」の14%は、何を見ているのか
1割強を「勝ちたいだけの人」でまとめると、たぶん実像とずれます。
ランク帯を上げること自体が目的になっている人。遊べる時間が週に数時間しかなくて、負け筋を減らしたい人。チーム戦で穴を埋める役割を頼まれがちな人。そして、好きなキャラがたまたま強い人——この場合はどちらを選んでも行動は変わらないので、質問の立て方しだいで答えが動きます。
近い数字がもうひとつあります。「組みたい相手は?」で「上手い人」を選んだのは18%、「ノリが合う人」が82%でした(約2,400人)。強さで選ぶ側は、キャラでも人でも2割弱。この2割弱は、たぶん同じ人たちがかなり重なっています。
ただし、これは「ゲーム編を開いた人」の数字です
最後にデータの取れ方を疑っておきます。
ゲーム編の問題は、リカイド本編の30問には出てきません。専用ページを選んだ人だけが答えるので、母数は約2,700人。恋愛編の5万人台とは桁が違います。つまりこの86%は「ゲームの話題で友達に当ててほしい人」のなかの割合であって、ゲームを遊ぶ人全体の割合ではありません。
そのうえリカイドは、自分の答えを先に置いて友達に当ててもらうサイトです。見られると分かっている欄で「強キャラ一択」に手を挙げるのは、勝ちにこだわる人だと名乗るのに近い。14%は本音の下限で、実際に強い側を握っている人はもう少し多いと考えるほうが自然でしょう。
キャラ選択画面で相手が何を握るかは、対戦が始まるまで分かりません。それが分かるくらい付き合いが長いなら、当てにいく価値はじゅうぶんあります。