19%。リカイドの2択「食の好みが合わなかったら?」で、「気になる」を選んだ人の割合です。33,897人が答えて、残る81%は「問題ない」。恋愛ジャンルの100問のなかで、11番目に片側へ寄った質問でした。


食べ物の質問には、あれだけ譲らないのに
リカイドには食事ジャンルの2択が100問あります。そちらの数字を並べると、なかなか強情な集団です。「ラーメン vs つけ麺」はラーメンが8割強、「餃子 vs シュウマイ」も餃子が8割超。「フライドポテトは?」は細めカリカリが8割近くを取り、「カレーの辛さは?」は甘口〜中辛が8割。「目覚めの一杯は?」に至っては、お茶・水が8割を占めます。
かと思えば「お刺身のわさびは?」や「ケーキを選ぶなら?」は、ほぼ半分ずつのまま動きません。譲らないところは徹底的に譲らず、割れるところはとことん割れる。少なくとも自分の好みについては、みんなかなりはっきりしています。
その同じ人たちが、恋人の食の好みについては81%が「問題ない」と答えている。自分の一票は絶対に譲らないのに、相手の一票は自由にどうぞ、というかたちです。


「並走できる違い」は争点になりません
とらの言い分は、恋愛ジャンルのほかの数字とも噛み合います。「恋人と趣味の時間は?」では「別々の時間も大事」が8割近く。「おうちデートですることは?」では「一緒に料理」が2割を切って、「映画・ゲーム」が8割を超えました。同じ部屋にいながら、それぞれ好きなものを見ている——そういう過ごし方のほうに票が入っています。
食の好みも、同じ枠に入っているのだと思います。辛いものが苦手な人と平気な人が同じ卓についても、片方が甘口を頼めば話は終わる。すり合わせなくても並走できる違いは、そもそも争点になりません。
逆に、ひとつの答えを共有しないと進まない項目では、恋愛ジャンルの票はきれいに割れます。「恋人との連絡は?」は「毎日たくさん」と「ほどよい距離感」がほぼ互角。「束縛は?」も半々です。頻度や距離は、二人で同じ設定にしないと成立しません。同じ「価値観の違い」でも、片付け方があるかどうかで結果がここまで変わります。
それでも19%が「気になる」を選びました
一方で、5人に1人はここで引っかかっています。その理由はおそらくひとつではありません。
好き嫌いの範囲が広い相手だと、行ける店が毎回限られます。デートの行き先が消去法から始まる状態は、味の話というより段取りの話です。量やペースが違う場合もあります。片方が食べ終わって10分待つ食事が続けば、しんどさは好みの問題を超えていきます。食にお金と時間をかけたい人とそうでない人という、配分の違いもあるでしょう。おいしいものを食べた瞬間の「これ、うまいね」を分かち合いたい人にとっては、食はそのまま趣味でもあります。
そして「気になる」は「無理」ではありません。設問が聞いているのは、気になるかどうかだけです。



もうひとつ、この数字には注意書きが要ります。リカイドの回答は、誰かに当ててもらうために作られたクイズの中身でもあります。「食の好みが合わないと気になる」は、正直に選ぶとほんの少しだけ心が狭く見えるかもしれない。恋愛ジャンル全体で寛容側の選択肢が強く出るのは、そのぶんの底上げが混ざっている可能性があります。81%のうちの何人かは、本音ではなく理想を選んだのかもしれません。
だとしても、この質問を面と向かって聞くのは、やっぱり少し重い。2択にすると急に聞きやすくなるのは、そういうところだと思います。