「報告・連絡」という並びは、どこか職場の言葉に聞こえます。
リカイドの2択「恋人への報告・連絡は?」に33,020人が答えて、「あってもいい」が87%、「しんどい」は13%でした。恋愛ジャンルの100問のなかで4番目に片側へ寄った質問です。言葉の硬さに反して、答えはずいぶんあっさりしています。


一緒にいたいわけでは、まったくないようです
ところが同じ人たちは、距離の話になると急にそっけなくなります。
「恋人と趣味の時間は?」では「別々の時間も大事」が8割。「週末は?」でも「自分の時間もほしい」が3人に2人ほど。「束縛は?」は「自由がいい」がわずかに多数派で、「恋人との連絡は?」に至っては「毎日たくさんしたい」と「ほどよい距離感がいい」がほぼ半々です。連絡の量そのものについては、まったく合意がありません。
いつも一緒にいたいわけでも、大量にやりとりしたいわけでもない。それでも報告や連絡が来ること自体は87%が「あってもいい」と答えている。求められているのは接触の量ではなく、いまどこで何をしているかが分かっている状態のほうだと読めます。



「見せられる」けれど「見に行かない」
似たねじれは、スマホをめぐる2択にも出ています。
「スマホを見せてと言われたら?」は「見せられる」がわずかに多数派で、ほぼ半々。ところが「恋人のスマホは?」になると、「見ない」が6割強まで増えます。自分は開示する用意があるけれど、相手のものを開けにいくつもりはない。この非対称は、報告・連絡の87%とよく似た形をしています。
どちらも、自分から差し出すぶんには問題がなく、相手から取りにいこうとした途端に気まずくなる。同じ情報でも、渡されるか取りにいかれるかで意味が変わるわけです。「報告・連絡」という硬い言葉がこれだけ支持されたのも、あれが自分から出す側の行為だからかもしれません。仮にこの質問が「恋人からの確認は?」という言い方だったら、数字はもう少し下がっていた可能性があります。
もっとも、これは選択肢の言葉づかいひとつで動く話でもあります。同じ内容を別の言い方で聞き直したときにどうなるかは、実際に聞いてみないと分かりません。
「しんどい」13%が置かれている場所
とはいえ、13%は「しんどい」を選んでいます。
理由はいくつも考えられます。過去に報告を求められすぎた経験がある人もいれば、仕事や学業の都合でこまめに返せない状況にいる人もいます。連絡がまめでないことを責められた記憶があれば、報告という言葉自体がすでに重い。単純に、文章を打つのが億劫という人もいるはずです。
見落とされがちですが、「あってもいい」を選んだ人と「しんどい」を選んだ人の差は、愛情の量ではありません。同じ行為が、片方には安心の材料になり、もう片方には点検に見えるという差です。しかも本人どうしは、たいてい付き合ってからそれに気づきます。恋愛でいちばん揉めるのは、好きかどうかではなく、この手の距離感の話です。1問で答え合わせができるなら、それはかなり安いほうだと思います。

