「一緒に料理」と聞いて浮かぶ映像は、たぶん多くの人でだいたい同じです。狭い台所に二人、まな板をのぞき込んで、味見をして、笑う。ドラマでも広告でも繰り返し使われてきた場面で、おうちデートの代表的な過ごし方として定着しています。ところがリカイドの恋愛編でこの選択肢を選んだのは、54,809人のうち16%でした。「映画・ゲーム」が84%です。恋愛編100問の偏りランキングでは8位に入る、かなりはっきりした差になります。


料理そのものが避けられているわけではありません
同じ恋愛編に「手料理は?」という2択があります。52,157人が答えて、「ふるまいたい」が49%、「ごちそうされたい」が51%。ほぼ半々です。作って出したい人が半数近くいるのに、おうちデートで一緒に作る案は16%しか集めていない。料理という行為が嫌われているのではなく、減っているのは「一緒に」の部分だとわかります。
台所は、二人で立つと効率が落ちる場所です。手順は人によって違い、洗い物のタイミングも、味付けの濃さも、食材を切る大きさも合いません。ふるまう側から見れば、見せ場はできあがった皿のほうであって、途中の工程ではない。ごちそうされたい側から見れば、そもそも作業に参加する予定がありません。両側から見て「一緒に」は削られやすい選択肢です。
映画・ゲームは、並んで座って同じ方向を見ます
84%を集めたほうの中身も考えておきます。映画とゲームに共通しているのは、向かい合わずに済むこと、そして会話が途切れても不自然にならないことです。話題が尽きた瞬間に画面が話題を供給してくれるので、沈黙が事故になりません。
これは恋愛編の他の数字とも噛み合います。「ふたりの沈黙は?」では「心地いい関係がいい」が87%、「ときめき vs 安心感」では「安心感」が76%、「恋人と趣味の時間は?」では「別々の時間も大事」が78%。盛り上がりを常に維持したいというより、力を抜いていられる状態を良しとする票が、恋愛編には広く分布しています。家に招いてまで段取りの必要なイベントを起こす必要はない、という判断は、その延長にあります。
16%が選んだ「一緒に料理」の中身
少数派のほうも、ひとまとめにはできません。作る過程そのものを目的にしている人がいます。できあがりより、二人で失敗して笑った時間のほうが残ると考えるタイプです。記念日やクリスマスのように、料理をイベントとして立てる日を思い浮かべて答えた人もいるはずです。
一緒に暮らす前の練習として意味を見出す人もいます。相手の家事の手つきは、言葉で聞くより一度並んで作業したほうが早く分かる、というのは実感としてよく語られる話です。単純に、自分の得意分野を見せられる場だから選ぶ人もいるでしょう。共通しているのは、この16%が「まったり過ごしたくない人」ではない、ということです。過ごし方の中に工程を入れたいかどうかの違いにすぎません。
この質問は、まだ家に行っていない相手にも出されます
リカイドの2択は、自分で答えを設定して友達や恋人に解いてもらう形で遊ばれます。「おうちデートですることは?」は、実際に家に行き来している相手にも、まだそうなっていない相手にも出されます。後者の場合、この問いは体験の報告ではなく、希望の申告になります。
そう考えると、16%という数字はむしろ低すぎるようにも見えます。理想を語れる場面ですら、一緒に料理は選ばれにくい。イメージとして知られている過ごし方と、自分が実際にやりたい過ごし方が、ここではきれいに分かれた、と読むこともできそうです。



家で何をするかは、付き合う前に聞くと重い質問です。クイズの形なら、わりと軽く聞けます。