ピザは、最初と最後で別の食べ物になります。
チーズと具が乗っている前半と、生地しかない後半。同じ一切れの中で担当が変わるので、最後のひと口の扱いに人が出ます。リカイドの「ピザの耳は?」は、5,540人が答えて「最後まで食べる」が89%、「正直残したい」が11%でした。


89%は「耳が好きな人の割合」ではありません
この2択、選択肢が「好き/嫌い」になっていません。「最後まで食べる」対「正直残したい」。正直、という一語が入った時点で、味の質問ではなく残すことへの抵抗の質問に変わっています。
だから89%の中身は、耳が好きな人だけではないはずです。特に何も思っていないけど残すという発想がない人、もったいないと感じる人、皿に食べ残しが乗っている状態が落ち着かない人。味の評価とは無関係なところで手が動いている人が、かなりの割合で混ざっていると考えられます。


残したい11%のほうが、押すのに勇気がいります
ここでリカイドの事情をひとつ。このサイトは匿名アンケートではなく、自分の回答を友達や恋人に当てさせる遊びです。選んだ答えは、最終的に見られる前提になっています。
その状況で「正直残したい」に手を挙げるのは、行儀の悪さを自己申告する行為に近い。食べ残しに厳しい空気のある場所では、なかなか言い出しにくい側です。しかも本人たちは、耳が嫌いというより単にそこまで来るとお腹がいっぱいなだけだったりします。ピザ1枚の後半は生地の比率が上がってどんどん重くなるので、体感としては最後にパンが出てくるのとあまり変わりません。


好みの問題に見えて、実際には「もったいない」の沸点と、その日の胃の容量の話でもある。だから相手の耳の扱いを言い当てられる人は、その人と何度も同じテーブルについた人です。ピザは、そういう記録が残る食べ物だったりします。